2010年5月12日水曜日

長年Aさんを苦しめて来た両親の争い

2009年10月にEMDRセラピーをしたAさん。ギリシャ系カナダ人です。

ターゲットは
「4~5才の頃、両親のけんかを見た。父親が髭そりナイフを持って 母親を追いかけていた。」

この記憶を抱えてAさんは40年以上生きて来られました。
現在のパートナーとは 10年間一緒に暮しておられます。しかし彼女の気持ちの中では 常に不安定感があるとのこと。

精神分析セラピーを3年間、行動療法を2年間続け、EMDRセラピーを試みた時まで 行動療法の面談を受けていたそうです。

Aさんの場合、トラウマが大きかった為 脱感作にとても時間がかかりました。
1回目、2回目共に 100セット以上の眼球運動を行いました。
疲れて来た時に タッピングに変えたのですが Aさんは 眼球運動の方が集中出来る、とのことで休みながら行いました。

1回目が済んだ時は 10のSUDsは 5まで下がりました。
2回目は3。
軽いトラウマの方に比べて とても時間がかかりました。

合計で5回の面談を行いました。

「5年間セラピーに通っていたのに イメージは持ち続けていた。1週間に1回の 5週間で消えるなんて 魔法のよう!ありがとう! 何かあったら また連絡するわ。」

7ヶ月経って メールでやり取りしました。
「前より 行動的になったと思う。イメージは すっかり消えた。よく思い出せない。」
とのことです。