2011年12月17日土曜日

離職の前にEMDRセラピーを!

離職を繰り返した後にEMDRセラピーを受けたい、という方に何人かお会いしました。

就職してから出会った不快な出来事がきっかけで 離職。

薬の治療をしたけれど不快な出来事を忘れることは出来ずに 離職を繰り返したということです。

薬も効果が無く、もう離職しかないのかも・・・と思われたら EMDRセラピーをお勧めします。

「ずっと記憶から離れることが無かったのに、今はそういうことがあったな、という感じしかしません。不思議です。すごいです!」
という感想をお聞きしました。

吃音、物音、電話の応対など、人に言えない辛さを抱えておられる方に 是非試して頂きたいと思います。

2011年3月に
「僕は仕事を辞めるかもしれない。そういう僕を見捨てないで下さい。」
と言って4時間半のEMDRセラピーを終えて帰って行った青年がいます。

翌朝、次のメールが来ました。
「会社へ行って来ます。」

その後9ヶ月が過ぎました。
「僕はもう大丈夫だよ!」
と言っておられると お母さんから伺いました。

彼のトラウマは 入社して初めての会議で 何も分からなくて 
「居場所が無い!」
と感じたことでした。

複雑なトラウマで無い場合は 合計5時間もあれば解消します。

2013年4月4日現在

その青年は元気に同じ会社に勤務しておられます。

この青年の場合、お母さんは私の友人でもあり、彼が9才の時から「勇気づけの対応」を実践されてきました。

1995年に私が初めて開いた「勇気づけセミナー」を受講され実践されていました。
「アドラー心理学は理論を唱えるよりも実践が大切」
ということを実践を通して私に伝えて下さった方です。

ですから青年とご両親との関係は良好でした。
離職したいという相談を2010年位の夏位からずっと受けておられたそうです。

それでも 励ましや本人の努力で2011年の3月まで仕事に行っておられました。

不眠、嘔吐、震え等の身体症状が半年以上続いていたそうです。
その経過は聞いていました。

3月上旬の初日に お母さんからメールが入ったのです。
「とうとう会社に行けなくなりました。」
と。

それまで私は治療を勧めることはしませんでした。
けれど その日は
「すぐに連絡して 来てもらって!」
と伝えました。

そして治療をしました。
友人は行けなくなった当日、用があって遠方へ行かれ3日ほど留守にされました。

帰宅して息子さんからケロッと
「よう!」
と声をかけられ キツネにつままれたようだったそうです。

友人もEMDRを体験して頂いていたので 効果はご存じでした。

1年近く苦しんでいた息子さん、
「仕事を辞めていいよ!」
と言われたご両親。

1回のEMDRで完治したのは 
青年にとって家庭という居場所がそれまでにもあったからです。

これはEMDRの「安全な場所」とも共通性があります。